今週は全員集合!のはずがメインMCの大柴が仕事が長引き急遽不在。ニュースは比江島慎選手のオーストラリア移籍!インターハイ!スペイン2部に移籍した木下勲選手などなど。大冒険はOの球編で史上最多投稿数。途中であかりんが登場し、気まずい感じになります。
レオとカズマはIの球を求めて歩いた.
カズマの情報によれば,Iの球は「イケメン村」に隠されていると言う.
実はカズマもまたイケメン村の出身者だったのだ.
レオ「それにしたってカズマ,なぜ村を飛び出したりしたんだ?」
カズマ「いや...それは...」
カズマの歯切れが悪い.
なにか深い理由がありそうだ.
嫌な予感がしたレオが理由を聞き出そうとしたその時,後ろから声が聞こえた.
「ここにいたか,カズマ!」
振り返ると一人のイケメンが立っていた.
カズマ「に,兄さん!」
レオ「なんだって!?」
そこにいたのはカズマの兄,そして若くしてイケメン村のトップに君臨した,にゃお村長だった.
にゃお「久々だな,カズマ.どこに行ったかと思えば,お前も旅をしていたのか.」
にゃおはチョコボールを食べながら不敵な笑みを浮かべる.
いかにも強そうだ.
カズマ「兄さんこそ,球を求めて旅をしているという噂は本当だったんですね・・・」
レオ「何!?この強そうなイケメンもKIJOUIの球を探し求めているっていうのか!?」
にゃお「チッチッチ.一緒にしてもらっては困るよ.僕が探しているのはSEIJOUIの球だ.」
レオ「せ,SEIJOUIの球だと...」
カズマ「兄さんはSEIJOUIをこよなく愛するイケメンでした.SEIJOUIで兄さんの顔を見ながら優しい言葉で抱かれる村の女性はみな幸せそうだった.しかし,バスケットボールの試合中に負った右足首の大捻挫によって兄さんはSEIJOUIの姿勢を保つのが困難になってしまった.さらに,追い打ちをかけるように国王によって立ちバック以外の体位が規制される,ときました.それからの兄さんは荒れに荒れた.たくさんの女を「マッサージしてあげるから」という意味のわからない誘い文句で誘い込み,立ちバックで抱きまくりました.でも彼はそんな体位では満たされなかった.乱暴な抱かれ方をした女性たちも次々と村を去っていきました.女性がいなくなればイケメンなんてなんの意味もない.次第に村の活気も薄れていきました...ぼくもこうして村を離れた一人です.しかし,そんな時です.SEIJOUIの球を集めれば,健康な身体を取り戻せるだけでなく,国王を倒し,この世にSEIJOUIを取り戻せるという噂が流れ始めたのは.」
にゃお「その通りだ.そしておれは旅に出た.SとE,そしてわが村に隠されていたIの球を今は手にしている.」
レオ「あ,Iの球だと...!」
にゃお「そうか.K・I・J・O・U・I...お前もこの球が必要なのだな.だが...」
そこで言葉を止めたにゃお.
にゃおの目線はレオの足元にあった.
にゃお「どうだレオ.ここで会ったのも何かの縁.このIの球を賭けてバスケットボールで勝負をしようじゃないか.」
レオ「バスケットボールはおれも得意だ.いいだろう.やらせてくれ.」
にゃお「ただし,お前が負けた時にはその靴をおれに譲れ.いいかな?」
レオ「いいぞ.こんな汚い靴,くれてやる.」
特になにも考えずに二つ返事をするレオ.
カズマ「なにかおかしい...mixi時代に数々の女を虜にした得意のバスケットボールで勝負するなんて,兄さんは間違いなく本気...それの見返りがあの汚い靴だなんて...一体なんの狙いがあるんだ?」
カズマの心配をよそに,たまたまそばにあったバスケットコートで二人の勝負が始まった.
にゃおの先攻.
にゃお「行くぜ...」
その言葉とともに,にゃおが消える.
気付くとボールがネットを揺らしていた.
レオ「は,速すぎる...!」
カズマ「兄さん,相変わらずのドライブだ...」
圧倒されるレオ.
にゃおの得点が次々と決まり,あっという間にマッチポイントになってしまった.
にゃお「さあ,とどめだ.」
炸裂するにゃおのドライブ.
しかしその時だった.
にゃお「うあああああああ!!!」
にゃおが倒れた.
右足首を再び捻挫してしまったのだ.
カズマ「に,兄さん!」
にゃお「来るな!まだ勝負は終わっちゃいねえ...」
立ち上がるにゃお.
そんな姿を尻目にレオは堅実なポストプレーで得点する.
にゃお「今度こそ終わりだ.」
再び炸裂するにゃおのドライブ.
しかしその時だった.
にゃお「うあああああああああ!!!」
肩をおさえてうずくまるにゃお.
古傷の肩の怪我が再発した.
カズマ「兄さん...相変わらず身体の弱い人だ...」
そう,にゃおは異常なまでに怪我や病気が多い人だった.
にゃお「くそう...」
立ち上がるにゃお.
そんな姿を尻目にレオは堅実なポストプレーで得点する.
その後も突き指したり,喉が痛くなったり,頭が痛くなったりと,ワンポゼッションごとに調子を落としていく,にゃお.
そうこうしているうちにレオのマッチポイントとなった.
堅実なポストプレーで得点しようとするレオ.
吹き飛ばされるにゃお.ネットに吸い込まれるボール.
にゃお「くそおおおおおおおおおお!」
にゃおはとっさにレオのジャージを掴んでしまった.
二人は倒れこみ,にゃおの腰の上にレオがまたがる.
ボロボロのマグロ状態のにゃおの上でレオの腰が自然と超高速で動いた.
にゃお「うわあああああああああああああああああ!!!」
二人は吹き飛んだ.
にゃおに駆け寄るカズマ.
カズマ「兄さん!兄さん!」
にゃお「カズマ...あれ?」
にゃおはある異変に気付いた.
身体中の怪我や不調がすべて取り除かれていたのだ.
なんとレオのKIJOUIの力によってにゃおの全身が健康体となったのだ.
にゃお「ぼくの負けだ...さあ,このIの球は君のものだ...」
レオ「でもそれじゃ君のSEIJOUIの球を追う旅はどうなるんだ?」
にゃお「いいんだ.健康な身体は手に入れた.それにKIJOUIの魅力にさっき気付かされたからね.これならSEIJOUIと同じように,ぼくのイケメンフェイスを見せながら相手を愛でることができる.それにまた足首を怪我したとしても,KIJOUIは足首への負担が少ない魅力的な体位だろ?」
カズマ「ね,兄さん,言っただろ?KIJOUIは最高なのさ.ところで,兄さんはどうしてレオさんの靴が欲しかったんだい?」
にゃお「ああ,それか.レオ,すまないが靴を脱いでくれ.」
レオは赤と黒で彩られた靴を差し出した.レオのお気に入りの色だ.
にゃお「この靴に描かれているマークをよく見てくれ.」
そこには有名なJUMPMANのロゴがあった.
カズマ「これは...まさかAIR JORDAN!?」
にゃお「いや,これはAIR KIJORDAN(エア・キジョーダン)だ.」
たしかにJUMPMANと思われたロゴをよく見ると,寝そべりながら腰を突き出した人の上に,もう一人がまたがっている形になっていた.実に紛らわしい.
にゃお「AIR KIJORDAN.AIR JORDANの特別モデルとして限定販売されたが,KIJOUIの規制とともに『AIR JORDAN狩り』ならぬ『AIR KIJORDAN狩り』が行われた.レオの靴は奇跡的に残った最後の一足だ.これこそがJORDAN,すなわち“J”とKIJOUIを結ぶ鍵.」
そう言うと,にゃおは靴にKとIの球を近づけた.
靴は輝く光に包まれながら消えていき,そこには一つの球が残った.Jの球だ.
レオ&カズマ「やったあ!Jの球だ!」
にゃお「ぼくは最初から君の靴のからくりがわかっていたよ.Jの球はSEIJOUIにも必要だったからね.レオ,君はKIJOUIの申し子.そしてあの靴は君のお父さんから君への贈り物だったのさ.」
レオ「父さん...」
カズマ「兄さんありがとう.必ずレオさんとKIJOUIの球を揃えて見せるよ.でもレオさんそのままだと裸足だね,何か新しい靴を買わなきゃ.」
にゃお「そうだ,これをやろう.」
にゃおが手渡したのは,マシューデラべドバのシグネチャーシューズ,Delly1だった.
にゃお「これは巷にも出回ってない赤と黒の限定カラーリングだ.君の好きな色だろう?」
レオ「にゃお...ありがとう!」
こうして新しい球と靴を手にレオは再び歩き出したのであった。